惚れてしまった。
心底かっこいい。かっこいいなんて、そんなこと、本当は言ってはいけないくらい神聖なものなのだろうけど。。。それでもやっぱり痺れてしまう。 見ているだけで、こんなにも清々しく、尊い気持ちにさせてくれるものは、なかなかない。 嗚呼、これだったのか。 私が求めていたものは。 私が知りたいと思ったものは。 こんな祭りを、私は見たかったのだ。 その土地にずっと根付いてきた歴史そのものを。 起源は、源氏の戦勝を祝って始まったとされている、春日の鎌倉太鼓踊り。 時代を経るとともに、日々、自分たちの生活を支えてくれる山の神への感謝を捧げるものと転化されていったのだろうね。 炭焼きや野良仕事で、普段は真っ黒だった男達が、この日ばかりはまるでお姫様のように着飾って、山のあちこちに点在する神社で、収穫を祝い、感謝するものとして、奉納していたことが、想像できる。 昼も夜もなく、見ている方も、あっぱれな長時間。 あんなに重たい太鼓を持って・・・ 何キロもあるだろう大きなバンバラを背負って・・・ あんなに低い体勢で、右に左にと体を揺らして踊る。 この祭りが始まるまでには、 手作りのバンバラを作って、笠も作って。。。 もちろん、着物までわざわざ用意して、踊りも練習して。。。 と気の遠くなるような時間と労力。 なんでも用意された時代に育った私のようなものには 準備する段階で、もう音をあげてしまいそう。 村の人に、準備するだけでも大変ですよね。だって、これだけ揃えるのも、個人宅で用意するから、金額も相当のもの。兄弟なんていたら、なおさら。 なんてことをぼやいたら、 神様のことだから と、いともあっさり。 ここらの人の、信仰心は、半端じゃない。 単なる祭り騒ぎでは終わらない何か。 自然を敬い、祈り、畏れつつも、感謝する。 そういった気持ちの表れとしての、祭りなのだと、思い知らされる。 ここには、むき出しの生なる営みが残されているなあ。 こんな山間部だからこそ、なのかもしれないね。 昔は生きることそれ自体が、祈りそのものだったのかもしれない。 そんなこんなで、どっぷり祭りにつかった2日間。 本当に、良いものを見させて頂きました。 ありがとうございます。 踊り手の皆さん、保存会の方々、陰支えたお母さん方、目を細めるように見守ってくださった村の長老の方々、本当にお疲れ様でした!
by enjoycafeohana
| 2015-11-09 23:10
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